「もしもし・・・」 携帯を耳に当て、スタジオの扉を開ける紺野の姿に、 何故か俺はざわっとした嫌な胸騒ぎを覚えたんだ。 なんだろ。 いつもの・・・・・・ いつもと同じだよな。 俺は、ピアノの鍵盤をゆっくり抑えながらあの大切な曲を弾き始めようとした。 途端。 バンッ とスタジオの扉が開いて、紺野が真っ青な顔をして叫んだんだ。 「haruっ!彼女が・・・・・・っ!」