カズマは少し俯いてから、



静かにつぶやいた俺の頭を軽くぽんとたたいて、



「・・・じゃぁ・・・行って来い!」



へ?



「今、裏口にタクシー止まってる。すぐにあいつのところへ行って来い!」



「カズマ・・・」



「でも、これだけは何度も言うぞ。・・・泣かせるなよ。あいつは・・・俺のかわいい妹だから」



顔を上げたカズマと俺の視線がぶつかる。」



カズマ・・・・・・。




「サンキュッ」



俺はそう言って、部屋のドアを今度は大きく開けたんだ。