しばらくして昼食済ませると、足早に店を出た。

敦志が着いて来て、って言うから、あたしは素直に着いていった。

「どこ行ってんの?」

「や、どこでもいいんだけど…あ」

どこでもいい…?

嫌な予感がするのは、あたしだけ?

「公園…」

昼間でガキがたむろう公園。

無邪気に遊ぶちっちゃい人間を見て、可愛いなんて思ってしまう。

敦志は更に歩いて、ガキがいるところよりも遠くに来た。

「美香」

「…何」

敦志は相変わらず笑っている。

「初めてキスした時さあ、俺なんて言ったか覚えてる?」

……何か言ったっけ?

「忘れてた」

「だろーなーっ、あー、あのね、今はこれで満足っつったの」

……ああ。

確かそんな事言ってたような…。

「今は、つったんだよ。てか、うん。そうじゃなくて…」

敦志は曖昧な言い方をして、笑いながら顔を少し赤くしてる。



「間接キス、出来なかったから」

そう言った敦志の顔が



唇が…近づいてきて。