「まぁ、いいんじゃない?面白いから。」


「そんなもんか?」


「そんなもんだよ。面白けりゃいいじゃん。」


と、虎はすましている。


「ん~、そっか?」


「もっと気楽に考えようぜ。」


「う~ん、そうした方がいいのかな。」


浩美は少しずつ気楽に考えるようになってしまう。


そうこうしている間に目の前に建設中の建物が見えてくる。


打ったばかりのコンクリートの床と壁


ところどころ剥き出しになっている鉄骨の柱


どんな建物が出来るのかまだわからない。