「終了してください」


その声に、作業を止めた。


よかった、時間内に出来た。


私の前には、普通のショートケーキが出来ていた。


この前の、あんこのケーキ。


抹茶と小倉クリームだと、甘すぎるかなと思って。


なにか中に果物をはさもうと、考えた結果。


結局、苺にした。


ちょっと酸味が効いた苺。


甘みと酸味のバランスを考えるのが大変だった。


それでも、結構うまくできたと思う。


龍矢や他の社員の人たちが、味見をしながら回っていた。


そして、ついに私の番。


「これがそうですか?」


「はい。そうです」