かわいいやつ。


いまだに慣れてないのか?


「んっ・・・」


「美和、愛してる」


「私も愛してる」


しばらくすると、美和の静かな寝息が聞こえてきた。


「俺が眠らせてやるって言っただろ?」


そう美和にささやいて。


もう一度キスをして、仕事を再開した。


昨日がそんなんだったから、今の美和の姿がちょっと信じられない。


でも、そうやって楽しそうにやってる姿を見ると。


お菓子作りをしている瞬間が、美和を一番輝かせてるときなのかと思う。


自分の好きなことをやるのは難しいことかもしれない。


現に、好きなことでもなんでもないことをやってる人間だって多いはずだ。


だからチャンスが巡ってきたら、それを確実に掴んで欲しい。