厨房から、旦那さんの声がした。


「あっそうね。座って」


奥さんが席に案内してくれた。


「ご注文は?いつものでいいかしら?」


「はい。二つ」


「わかりました」


奥さんは、厨房に戻って行った。


お店の中は、家族連れのお客さんが多かった。


みんな笑顔で食べてた。


「かわいいね」


「なにが?」


「赤ちゃん」


隣のテーブルには、赤ちゃんを連れた家族がいた。


赤ちゃんはベビーカーの中で、すやすや眠ってた。


「欲しくなったか?」