「龍矢だ」


「えっなになに?」


「龍矢って、美和の旦那さんだよね」


「うん」


車にもたれかかってる。


急いで近づく。


「龍矢、どうしたの?」


「こっちに仕事があったから、迎えに来た」


「メールとかしてくれればよかったのに」


「したけど?」


「うそっ」


慌ててケータイを見る。


「ほんとだ」


「あれ、友達か?」


「えっ?」