「はい」


確かに、緑のスポンジと紫っぽいクリームの色合いはきれいだった。


「ねー早く食べよう」


由乃ちゃんが目を輝かせて言った。


「あんま、期待しないでよ。味の保障はないから」


「わかってるって」


みんなで一口。


「わっ、ケーキなのに和風」


「おいしい」


「さっきのより、いいかもね」


味の改善はまだ出来そうだけど、さっきの苺よりもおいしい感じがした。


「先生、さっきのとこれと、どっちがいいかな?」


「私は、こっちの方が好きだけど」


そう言って、あんこの方をさした。


「二人は?」