陣痛が治まると、私は普通に会話が出来た。


「龍矢」


「ん?」


「男の子かな?女の子かな?」


「さあな。美和はどっちがいいんだ?」


「女の子かな?龍矢は?」


「俺はどっちでもいい。元気に産んでくれれば」


「頑張る」


そう言って、俺に笑顔を見せたかと思うと。


また苦しそうな表情になる美和。


「いた・・い」


美和はいっぱい汗をかいてた。


腰をさすりながら、その汗を拭いてやった。


陣痛の間隔が、長くなってきた。


痛みの時間も。


美和は、分娩室に移動した。