「すぐ病院連れってやるからな」


美和に声をかけて、深呼吸をした。


俺が落ち着かないと。


自分に言い聞かせた。


まずお袋と親父を起こして、病院に連絡。


二人は急いで着替えをして、俺たちの部屋に来た。


「龍ちゃん、美和ちゃんの荷物車に乗せて。病院は?」


「連絡した」


お袋が美和の背中をさすりながら、俺に言った。


入院道具が詰まったかばんを車に乗せて、急いで戻った。


「親父、車運転出来るか?」


「ああ」


親父に鍵を預けて、俺も着替えを済ます。


「美和ちゃん、大丈夫?」


「はい。今は落ち着いてます」