冷たい空気が、私の鼻を刺激した。


「やっぱ今日は休め」


「大丈夫だって」


今日はものすごく寒くなるらしい。


だから朝から、今日は家に居ろって龍矢に言われた。


「ほんとに風邪引くぞ?」


「大丈夫だもん。龍矢が送ってくれないなら、自分で電車で行くからいいよ?」


そう言って、龍矢から自分の荷物を奪った。


「わかった」


龍矢はため息をついて、諦めたようにうなずいた。


「荷物貸せ」


「いいよ。自分で持てるから」


だいたい、車すぐ目の前だし。


「重いもの持つなって言ってるだろ?」


そう言って、私の荷持つをまた奪った。