真白なお粥の真ん中に、梅干しが一つのっていた。


一口食べてみた。


ご飯の甘さと、梅干しの酸っぱさが口に広がった。


「大丈夫かも」


嘘みたい。


あんなに気持ち悪かったのに、全然大丈夫だった。


それでも、いつものようには食べれなかったけど。


昨日までのことを思えば、いい方だ。


だって、吐かなかったんだよ?


すごい、点滴。


「つわりが治まるまでは、点滴しに行きましょうね」


「はい」


半分くらい食べて、ごちそうさまをした。


「もっと食べれるようになったら、鉄分の多く含んだもの食べるようにしないとね」


「レバーとか?」