「美和」


そう私を呼んだ声は、いつも以上に優しかった。


「もっと甘えていい」


「龍矢?」


甘えていいって?


私、いっぱい甘えてるよ。


仕事も用意してもらったし。


いつも傍に居てくれるし。


「一緒に居て欲しいなら、そう言え。美和のためなら、俺はなんでもする」


「でも・・・」


「特にこれからは、大事な時期なんだ。俺の仕事とか、美和は気にしなくていい。お前にかまっていても、仕事くらい出来る」


「龍矢」


「いいか?」


「うん」


「じゃあ、今なにして欲しいか言ってみろ?」