そう言うと、美和は目を閉じた。


しばらくすると、静かな寝息が聞こえてきた。


俺がフランスに行ってる間、一人でこれに耐えてたのか。


不安だったよな?


傍に居てやれなくて、悪かったな。


早く治まらないだろうか?


早く美和が楽になればいい。


いつまで耐えないといけないんだ?


「勉強か」


ふと、勉強という言葉が頭に浮かんだ。


俺も美和も勉強しないといけないな。


妊娠・出産について。


親になるってこと。


君が安心してこの世に産まれてこれるように。


そっと、美和のお腹に手を置いた。