目を覚ますと、ベットの上で。


私の手を握って、本を読んでる龍矢の姿が目に入った。


「龍矢」


「起きたか?」


「うん」


「気分は?」


「大丈夫」


「よかった」


「ごめんね、心配かけて。明日から出張なのに」


「いい。あとは、家で過ごせば」


「うん。なに読んでるの?」


私は龍矢の隣に、座りなおした。


ベットの背もたれに、背中をつける。


「美和には、難しい本」


「なにそれ」