「美和先生って、意外に意地悪なんだな」


「そんなことないよ」


龍矢に比べたら、私なんて優しい方だよ。


「じゃあ、美和先生ならなんて答えるんだよ」


「私?私はね」


うわっ、そう来たか。


内心焦りまくり。


だって私、パティシエになりたいわけじゃないし。


って、いい訳。


「美和先生だって、答えられないじゃん」


「そんなことないよ」


って、言ってみたものの。


思いつかないよ。


どうしてお菓子作りの先生になりたいんですか?なら答えられるのに。


答えに困ってるとき。