「なんでそこで着替えが・・・」


「だから言ったろ?スーツじゃお前を抱き上げにくい」


「起こしてくれれば」


「お前は起きない、だろ?」


「うっ・・」


そう言われたら、うなずくしか。


「わかった。着替えるけど」


「ここでいいだろ?」


「へっ?だって龍矢居るし」


「お前の身体は見慣れてる」


「バカー」


「誰も来ない」


私のスーツのボタンを、外していく龍矢。


「待って!自分でやる。だから、そこに立ってて」


私が指さしたのは、社長室の入口。