「眠いなら寝ろ」


うっ・・・


あくび、手で隠したつもりだったのに。


ばれてる。


「大丈夫」


龍矢が一所懸命、仕事してるのに。


隣で寝れるわけないじゃん。


「帰りはちゃんと運んでやる」


「いいです」


ばっ、っと龍矢の方を見ると、資料から目も離さず私と会話してた。


忙しい人の前で、堂々と寝れないから。


「美和」


「なに?」


どうせ資料読みながら会話してんだろうなって思って。


私も自分の資料に目を通しながら答えた。