するって言ったのに、私の唇から龍矢の唇は離れなかった。


「最近、お前に触れてない」


「だって龍矢、帰って来るの遅いんだもん」


「夫婦ってのは、夜のかん・・・」


「わーばかばか。誰かが聞いてたらどうすんの」


「誰も聞いてない」


夫婦の夜・・・


こんなところでそんな恥ずかしいこと、よく言えるよね。


龍矢はなんでもないって顔してる。


「いい加減慣れろよ」


「無理!」


「結婚して何年たってると思ってんの?」


「それでも無理なの」


顔が熱い。


火が出そう。