「仕事中は助けてやれない。だから、自分で乗り越えるしかないんだ。大丈夫、美和ならできるから」


「ありがと」


大丈夫。


龍矢のその言葉に、なんど助けられたかわからない。


「そろそろ戻るか」


「うん」


時計は13時、15分前を指していた。


「ごめんね、お昼食べてないね」


「いい。お前をもらうから」


「んっ・・・」


そう言うと、キスをされた。


「ごちそうさま」


「もう」


キスでお腹は満たされないけど、心は満たされる。


でしょ、龍矢。