「うん」


「わからなかったら、素直にわからないって言うことも大事だ」


「うん」


「今はそれで十分だから」


「うん」


「初めての仕事だから、お前にはいろいろ辛いこともあるかもしれないけど。美和がやりたかったことだろ?」


「うん」


「だったら、落ち込んでも、辞めたいって思わないよな?」


「それは・・・思わない」


「それでいい」


「うん」


そう言うと、美和は俺の胸に額を預けてきた。


「龍矢の力、ちょっとだけわけてもらおう」


「お前のためなら、いくらでもやるよ」


そっと抱きしめた。