それは家族としての好きだろ?


兄妹としての。


そう諭されるかも。


でもね、私は本気だよ。


本気で、ひろ君が好き。


結局、買い物に行くのを止めちゃったから、あるもので夕ごはんを作った。


ご飯を炊いて、お味噌汁を作って。


魚を焼いて。


なんだか朝ごはんみたいな夕ごはん。


でも一人なんだもん。


一人分なんて、ほんの少し。


「いただきます」


誰も居ない部屋に、自分の声だけが響いた。


「おかしいなぁ。一人なんて、慣れっこだったのに」


そう、一人なんて慣れっこだった。