「わかってる」


「てか、車じゃん。どーすんの?」


「電車で帰るから大丈夫」


「じゃー終電逃さないようにね」


「ああ」


「おやすみだね」


「おやすみ」


ひろ君のおやすみを聞いたあと、急いでケータイを切った。


かばんを机の上に置いて、ベットに寝転んだ。


「なーんだ。買い物行かなくて済んじゃった」


夕ごはんどうしよ?


そう思ったら、また涙が出てきた。


泣くほどのことじゃないのはわかってる。


ひろ君にだって、私にだって、自分の生活があるんだから。


一緒にご飯食べれなくたって、おかしくない。