あっ、ひろ君が電話くれただけでドキドキしてる。


顔がちょっと熱いのは、きっと夏の暑さのせいじゃなくて。


ひろ君が私の心臓をドキドキさせるせいだよ。


「今日な、帰るの遅くなりそうなんだ」


「そうなの?」


「友達が就職決まったから、お祝いしようってことになって」


「うん」


「だから今日は一緒にご飯食べれないんだ」


「・・・そっか、わかった」


「ごめんな」


「気にしないで」


電話の向こうから、ひろ君が本気で謝ってるのがわかった。


やだなぁ、ひろ君。


そんなに気にすることじゃないのに。


気にすることじゃ・・・