いいなって思った。


私もひろ君と、手つなぎたいなって。


つないだら、恋人に見えるのかな?


「春菜」


「ん?なに?」


「今日は俺が作るよ」


「えっ、いいの?」


「春菜は病み上がりだから。俺が栄養たっぷりのご飯作ってやる」


「ありがとう」


ひろ君のやさしさに触れるたび、ドキドキしてる私がいる。


「えっ?」


「人いっぱいだからさ、春菜が迷子にならないように」


「もー子供扱いして」


びっくりした。


だって、急にひろ君が私の手を取るんだもん。