たしか、怜香先生だっけ?


怜香先生はなぜか俺の頭から足先まで見回した。


「なんですか?」


「立派になったなぁって思って」


「やめてくださいよ。俺もう22ですよ」


先生とは何度か話したことがある。


春菜が入院するたびに顔あわせてたから、自然に話すようになった。


「今春菜ちゃんと住んでるのよね?」


「はい」


「チャンスなんじゃない?」


そう言って、にっこり笑った。


「なっなに言ってんですか?」


「あら、違ったの?残念」


この先生は・・・


なんで俺の気持ち知ってんだよ。