寝てる?


「はぁ」


ため息をついて、ベットに腰をおろしてしまった。


38度もあったらキツイよな、身体。


少し汗ばんだおでこを濡れたタオルで拭いてやる。


昔もよくこうしてやってたなと、ふと思った。


いつからか、春菜はあまり人に甘えなくなった。


それは親に対しても同じで。


きっと自分は迷惑な存在だとか思ってたんだと思う。


すぐ熱だしたり、迷惑かけてるって。


そんなことないのにな。


春菜は春菜のままでいいのに。


そんなこと思わなくていいのに。


このころからか。


春菜を妹じゃなくて、一人の女として見だしたのは。