「春菜、体温計」


「ん」


それを受け取って。


「あっち向いてて」


「はいはい」


パジャマのボタンを少し外していく。


いくら幼なじみでも、やっぱ恥ずかしいじゃん。


ひろ君はなんとも思ってないかもしれないけど。


このビミョーな格好。


体温計が鳴った。


取り出して、ボタンをしめていく。


「もういい?」


「うん」


ひろ君がこっちを向いて、体温計を受け取った。


それを見て、表情を曇らせた。