「もういいよ。食欲は?なんか食べれそう?」


「うん」


ほんとは、食欲なんかない。


でも食べないと、またひろ君困らせちゃう。


「お粥作ってきてやるから、ベット入ってろ」


「ありがとう」


ひろ君は、私がベットに入ったのを見届けると、キッチンに行ってしまった。


「ふー」


ベットの中で、大きなため息をついてしまった。


「なにやってんだろ、私」


心配かけないようにってしたことが、余計に心配かけてる。


泣きたくなるのを、我慢した。


ひろ君に泣いてるところ、見られたくなかった。


ひろ君はやさしいから。


苦しいとか、どっか痛いとか。


心配そうな顔して聞いてくるんだ、きっと。