「春菜、なんか忘れてない?」


「えっ?」


「ケータイ、またマナーにしてないでしょ?」


結華につっこまれた。


「あー忘れてた」


「ほんと春菜ってぬけてるよな」


「やめてよ、勇人。私ぬけてないから!」


ちょっと大きな声を出したら。


ずきって、頭に響いた。


「勇人のせいだから」


「はっ?なに?」


「頭痛い」


「春菜、大丈夫?」


希美が私の顔を覗いてきた。


「んー大丈夫。雨だから痛いだけ」