「キス、してもいい?」


「うん」


「初めて?」


「うん」


「よかった。春菜の唇、誰にも奪われてなくって」


ひろ君の唇が、私の唇と重なった。


私の、ファーストキス。


大好きな人との、キス。


幼なじみから。


恋人へ。


変わった瞬間。


「ドキドキした」


「私も」


唇を離して。


二人で笑った。