「俺の心には、最初から春菜しかいない」


「ひろ君」


「好きだよ、春菜」


「私も好き」


今度は自分から、腕に力を込めて。


ひろ君をぎゅってした。


「身体、冷たい」


「ちょっとだけ、待ってたから」


「ダメだろ。風邪引く」


「大丈夫だよ」


「電話とかメールとかしてくれれば、すぐ帰って来たのに」


「それじゃあ、ひろ君の時間潰しちゃうでしょ?」


「春菜のためなら、全然いいよ」


「でも・・・」


「春菜」