1時間だけ待つことにした。


玄関の前に、腰を下ろす。


「ひろ君、帰ってくるかな?」


時間がたつごとに、辺りは暗くなってきて。


身体が震えてきた。


「寒い」


冷たい風が、身体に当たった。


「帰ろう」


立ちあがった。


階段を下りてるとき、誰かが上ってくる音がした。


「春菜」


それは、私を見て驚いてるひろ君だった。


「ひろ君」


ひろ君に会ったとたん、涙が出てきた。


「春菜?」