「春菜、おはよう」


「ひろ君、帰ってたの?」


「ちょっと荷物取りに来ただけ」


「ふ~ん」


「春菜、学校だろ?早く行かなくていいのか?」


「ひろ君、車でしょ?連れてって」


「ばか。歩いて体力つけろ」


「ケチっ」


「はいはい。ケチで結構。じゃあな」


そう言うと、ひろ君は車を発進させた。


ば~か!


私、高木春菜。


高校1年生の16歳。


今のは、幼なじみのお兄ちゃん。


大石弘樹、大学4年の22歳。