仕事を終えてロッカーの扉を開けると、タイミングよく着信音が鳴った。





荘司だ…ッッ!!!





彼専用のメロディコール。





わたしは鞄を開けるのももどかしく、慌てて携帯を探したけど、


手間取りすぎて、既に留守電に切り替わってしまっていた。


やがて接続が途切れる。


「――〜あぁ〜〜…ッッ」


…すぐにかけ直せばいいってわかってるけど、電話をとれなかったことが、すごく、悔しい…。


がっくりと肩をおとす。