仕事中、意識して入り口の方には目を向けないようにしたけど、


彼の圧倒的な存在感はわたしの頭を混乱させた。


視界の片隅で、書類に目を通しているのが見えたけど、


どこか上の空で、全然はかどっていない様子。


…いつも仕事に関しては一切無駄がなくて、テキパキとこなしているのに。






…わたしの、せいだよね…。






罪悪感がチクチクと胸にささったけど、


それでもわたしは荘司のいるテーブルに近付こうとはしなかった。