「…ユキちゃん、顔、メチャメチャこわいんだけど…」
チアキちゃんが怯えた様子でわたしと少し距離をとる。
「気のせいだよ」
ニコーッと笑ってやると、チアキちゃんの顔からサーッと血の気が引いた。
そのチアキちゃんが視線を向ける方向に、わたしも自然と目がいってしまう。
「嶋村さんは、このポスター、どう思います…?」
「…そうですね、全体の配色も絶妙ですし、キャッチコピーもうまく収まっています。心配していた光の加減も調整できましたね」
甘えるように上目使いをするエリカに、しかし荘司は淡々と的確に答える。
…たぶん、そういう意味じゃなくて、ただ単に可愛いって言ってほしかったんじゃないの…?
案の定、エリカは少し不満そうな顔。