「荘司、いつもちゃんと寝てなかったんでしょ。疲れてたみたいだよ?」


わたしがそう言うと、荘司は目に見えてがっくりと肩を落とした。


「…信じらんねぇ…俺、なんつーもったいないこと…」


…なんだかちょっぴり可哀相になって、わたしは荘司の頭を柔らかく撫でた。


「今日も仕事でしょ?ご飯食べよ」


切なそうにわたしを見上げた荘司だったけど、やがて目が合うとふっと笑顔を見せた。





「…でも、ユキがいてくれたから、安心してよく寝られた」


「――えッッ」


胸がキュンとして、わたしは思わず荘司の頭を胸に引き寄せる。


「〜〜ッユキっ…嬉しいけど、俺、出掛けられなくなる…」


その言葉に、わたしは慌てて荘司から離れる。


荘司はほんのり頬を赤らめて、嬉しいような淋しいような、複雑な表情を浮かべていた。