「――…よかった。今度はちゃんとユキだった…」


ワイシャツ姿のままの荘司が、何故か右膝を押さえながらホッとした表情を浮かべる。


「今度はって?」


わたしがちょっとムッとした顔で問い返すと、荘司はばつが悪そうに俯いた。


「…さっき、ユキが来たと思って、宅配便屋に抱き着きそうになった…」





――…このヒトは、ほんとにもう…





笑ってしまいそうになるのを必死にこらえて、わたしは荘司に抱き着いた。


背中でパタン…と扉がしまる。