リキュールたちは弾き飛ばした石を武器ですぐに戻せる位置まで戻していた。


「よしっ、ひきあげるぞ！」


リキュールの一声で三人は来た道を走って戻り始めた。

賢者達の遺志が気付く前に…


自然と走る速度が速まり、入ったときよりも外に出るほうが早かった。


「もうすぐ出口ね！」


洞窟に入ったとき同様人一倍息を切らしたカルーアミルクが言う。


「もう何息切らしてるのよ！！」


走りながらも平然と会話をするダーク・エルフ。


「何やってるんだ、行くぞ！」


洞窟から一歩外に出た瞬間、ひんやりとした突風が吹いた。


「…　っ！？　うわっ！？」


「きゃぁーー！」


「なによ、この風！？」


突風に驚いた3人は、たった今出てきた洞窟の方を見た。


「なんだこの風は！？」


「何か様子がおかしいわ！！」


「何か近づいて来る。」