人間とダーク・エルフはいきなり開けた空洞の部分に到着した。


二人は息を整えながら空洞の中心部分を眺めていた。

空洞のちょうど中心くらいに祭壇のようになっている場所がある。


呼吸が整ったころ必死に走ってきたカルーアミルクが倒れこむようにたどり着いた。


祭壇のような岩の上に虹色に輝く石達に守られた、直径20センチくらいの水晶球【龍の瞳】― シルバーグレイの秩序を守り続ける秘宝 ―が祭られている。


「きれい…」


思わずブラッディマリィは感嘆の声を漏らしていた。

「… さて、どうやってあそこから取るかな?」


その一言でブラッディマリィは現実に引き戻された。