おそるおそるベットに近づきガバッっと
布団をはぎとる。

「うわあっ!!!」

これ以上のないくらいの大きい声が出た。

「何事なの!?」

声を聞いた看護師さんが飛んでくる。

「あ・あれ!」

ベットを指差し答える。

「あ~っ!!!皐月ちゃん!!!」

そう、見たことのない女の子がベットの
中で寝ていたのだった。

「ちょっと皐月ちゃん!起きて!
ここ違う病室だからーっ!!」

そう言って看護師さんが何度揺すっても
一向に起きる気配がない。

「しゃあねえ…あの手を使うか。」

「あの手?」

「そう、あの手」

俺はにやりと笑って答えた。

「いくぞ!」

そう言って俺は皐月の頬を
左右に強く引っ張った。


「い…いたた…いた、いったーい!!」