見慣れた白い部屋。
もう俺は何年ここに
いるのだろうか。
いつになったら出られるのだろうか。
きっと死ぬまでずっと…。
いつかきっとおれだって…
そんな希望はとっくに捨てた。
両親が毎夜寝ている俺の手を握りながら
泣いているのを覚えているから。
ああ、俺は長くないんだなって、
そう痛感する。
その度に零れおちそうな涙を
ぐっと堪える。
これが俺の運命。さだめ。
神様なんか信じちゃいないけど、
いるのならば答えてほしい。
俺の素朴なこの疑問に。
「なあ、神様。なんで俺なんだよ…」
俺の心とは裏腹に青く無限に広がる
大きな空、ぽっかりと浮かぶ白い雲。
「くっそ…」
俺はこの空が大っきらいだ。