「ん」 前を歩く彼の足が止まりあたしの前に握った手を差し出す。 あたしは、その手の下に手を出すとキラキラ光るしずくが落ち、手に収まる。 あたしは、宝石でも見るように見つめていた。 「なんだよ。たいしたもんじゃねーよ」 手に落ちた最初のキャンディーは、海と空と同じ色をしたラムネ味だったね…。 口に入れた時はじけた あのさわやかな味は、 あたしたちの出会いの味だね…。