涙が出そうになった。自分の中の思い出が整理できなくて、私はその写真を握り絞めて俯いたまま動けなかった。



(みなこちゃん…)



まるちゃんの声が聞こえた気がした。でも、まるちゃんはいない…。

それ以来、まるちゃんは学校に来ないのはもちろん、不思議な夢すら見る事は無くなった。



学校中の誰も、まるちゃんを覚えてる子はいなかった。高橋先生さえも「大丈夫かぁ?」と心配そうに聞いて来たよね。だから私は心に誓った、まるちゃんは私の中にいるから…だから誰にも話さないって。