「あっあの子…」

私は窓の外を指差した。


私の指の先を見つめたカナちゃんは、ん?って顔をして校庭を見渡してる。


「何?みいちゃん」

もう1度校庭に目をやると、そこには誰もいなかった。

「あれ?…女の子…いなかった?」

いないよーってカナちゃんは窓から身を乗り出すけど、結局見つからなかった。校庭にはさっき女の子が遊んでいたボールが寂しげに転がっていた。