足を出す度にキラキラ舞い上がるシルバーの粉、まるちゃんは走るから前よりも、もっともっとたくさん舞い上がる。前が見えなくなる程に舞い上がった。



粉が顔をかすめると涙を包んで一緒に消えていった…目の前には最初にまるちゃんが立っていた赤く輝く場所が見える、そこの上に立つとまるちゃんは


「ほら…」


下を指差した。



足元も見てみるとそこには大きな花が咲いている。まるで私達を飲み込んでしまいそうな、大きな大きな花だった…


「この花って…まるちゃんの言ってた名前の無いお花?」


「そうだよ。綺麗でしょ、林檎よりトマトよりきれいな夕日より、ずっと赤いでしょ?」


「ホントだね、すごくきれい…」


「見てて…」