「みなこちゃんは、どっちがいいの？お父さんが助かるか…どっちがいい…？」


「う〜ん。わかんない。ホントはお母さんを泣かせるお父さんがすごく嫌いなの、だからわかんない。」


私は涙をいっぱい浮かべて一生懸命話したっけ。マリちゃんは突然ブランコに走り乗って、ブンブン漕ぎながら話し出した。



まるで夢の中みたいなお話し、まだ子供の私でもお伽話みたいって少しバカにして聞いた話し。だけど、話しを聴きながらどんどん引き込まれた。


まるで不思議の国へうさぎを追い掛けた少女の様に、私はマリちゃんの世界に引き込まれた。