翔ちゃんが出て行き、あたしはさっきの恐怖を思い出して、こらえていた涙が頬を伝う


「…ッ」


「お前本当にあれでよかったのか…?野口先生を辞めさせることだってできるんだぞ?」

川村先生は心配そうな顔をしてあたしにそう言った



「いーの…翔ちゃんは悪くないよ…怖かったのは本当だけど…ッ、悪いのは藤堂さんだよ…!なんであんなこと…ッ」


あたしはそう言ってまた涙が溢れてきた


ポンっと川村先生があたしを抱きしめたままあたしの頭に手を置いた



「今日の放課後、俺が藤堂のとこに言って話聞いてくるから。華村、今日はもう帰れ。」



「うん…。先生ありがとう…」